up to scratchの意味とは?up to par・up to snuffとの違いも解説【イディオム】

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up to scratchの意味とは?from scratchとの語源の違いも解説【イディオム】

Up to scratchというイディオムを聞いたことがありますか?Up toは「~まで」、scratchは「スクラッチ」「引っかく」という意味ですが、そのまま組み合わせてもいまいち意味がわかりませんよね。

 

up to scratchの語源と意味

私がこの表現を最近初めて聞いて、意味が分からなかったので調べてみたところ、このイディオムの意味はボクシングに由来するそうです。

かつてボクシングが素手で行われていたころ、選手は各ラウンドの始めに、地面につけられたマーク(引っかいたようなマーク=scratch)につま先をつけて立ち、まだ戦えることを示さないといけないというルールがあったそうです。

試合中、体力がなかったり意識が朦朧としていたりしてそのscratchまで到達することができないとその選手は負けと判定されてしまいます。

つまり、ボクシングではそのscratchまで到達(up to scratch)できないということは戦うための基準に満たしていない、ということになります。これがボクシング以外の場面でも使われるようになり、up to scratchというイディオムが使われるようになりました。

 

みかん
みかん

スポーツの試合ルールが日常の言い回しになっているの、面白いですよね。由来を知ると、なぜnotと一緒に使われることが多いのかも納得できます。

 

up to scratch「基準を満たして、一定の水準に達して」という意味で、通常、notなどの否定を表す語とあわせて使われます。

英英辞典ではこのように説明されています:

up to scratch:
reaching an acceptable standard (Cambridge Dictionary)
(British English, informal) good enough for a particular standard (Longman Dictionary)

例文を見てみましょう。

例文1

He was dismissed because his performance was not up to scratch in the last two years.
彼は過去二年間の成績が満足できるレベルではなかったので解雇された。

例文2

The latest releases on Netflix haven’t been quite up to scratch.
Netflixの新作はあんまりイケてない。(=満足できるレベルではない)

肯定文で使うこともでき、「基準を満たしている」というポジティブな意味でも使われます。

例文3

Don’t worry, your English is definitely up to scratch for the interview.
心配しないで、あなたの英語は面接に十分通用するレベルだよ。

 

アメリカ英語での似た表現:up to par、up to snuff

up to scratchは元々イギリス英語で使われることが多い表現ですが、アメリカ英語では似た意味でup to parやup to snuffがよく使われます。

up to parは、ゴルフで「規定打数(par)に達している」ことが由来と言われている表現です。ゴルフでは規定打数以内でホールに入れることが目標とされることから、「基準を満たしている」という意味に転じました。

例文1

I’m not feeling up to par today, so I might leave work early.
今日は体調が万全じゃないから、早退するかも。

up to snuffは、かつて嗅ぎタバコ(snuff)が機敏さや洗練さの象徴とされていたことに関連すると言われていますが、正確な語源ははっきりしていません。1800年代から使われている表現です。

例文1

Her latest report wasn’t quite up to snuff, so she had to revise it.
彼女の最新の報告書は水準に達していなかったので、修正しなければならなかった。

 

from scratchとの違い

ちなみに、from scratchという表現は「最初から、一から」という意味がありますが、このscratchは短距離走などのレースでスタートラインからやり直すことをstart from the scratchというように使われていたことに由来します。スタートラインは地面に引っ搔いた線(line scratched on the ground)なので納得ですね。

ボクシングでもレースでも地面につけたマークをscratchといいますが、それぞれのスポーツから違うイディオムができたのは面白いなぁと思いました。

例文1

He built his website from scratch.
彼はこのサイトを一から作った。(=既存の物を使わずに何もない状態から)

例文2

I baked this cake from scratch.
私はこのケーキを一から作った。(=ケーキミックスやスポンジなど既成の物を使わずに)

 

まとめ

up to scratchは「基準を満たして」、from scratchは「一から」という意味で、どちらもscratch(引っかいた印)に由来していますが、語源となったスポーツが違うため、意味も異なります。アメリカ英語ではup to parやup to snuffもよく使われるので、あわせて覚えておくと表現の幅が広がります。

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