ビジネスの場面で、同僚や取引先などと意見が衝突してしまうことって、多かれ少なかれあると思います。そんなとき、ただただNoというのも相手の意向をそのまま受け入れるのも、ビジネスにとっては好ましくないので、失礼になることなく、相手の意見も尊重しながら自分の意見も伝えたいですよね。
この記事ではそんな場面で役立つ英語表現と、なかなか合意には至らない会議のまとめにも使える英語表現を紹介します。
この記事でわかること(一覧)
| 場面 | フレーズ |
|---|---|
| 相手の主張を肯定する | I know where you are coming from. / You have a point. |
| 同意点を述べる | I think you’re right in a sense that ~ |
| 反対意見をやんわり伝える | I have to say I disagree. / I respectfully disagree. |
| 違う見方を伝える | I actually don’t see it that way. |
| 代替案を提案する | I would suggest ~ instead. / How about ~? |
| 会話を締めくくる | I think we’ve agreed on ~. / Let’s take this back. |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ビジネスの交渉で使える英語表現
まずは相手の主張を(部分的でも)肯定
I know where you are coming from.「あなたの言いたいことはわかります」
直訳すると「あなたがどこから来ているかわかります」となりますが、出身地の話ではなく「あなたの言っていること、言いたいことが理解できる」という意味です。
相手に、「私の言いたいこと、わかる?」と聞きたいときはDo you know/see where I’m coming from?と言えます。*これはかなり直接的な表現なのでビジネスではあまり使われません。
You have a point. / I take your point.「あなたの言うことも一理あります」
That’s a good/valid/fair point.「確かにそうですね」
I hear you.「あなたの言いたいことはわかりますよ」
も同じように使うことができます。

反論する前にまず相手の言い分を受け止める、というワンクッションがあるだけで、会話の雰囲気がだいぶ柔らかくなりますよね。日本語でも同じテクニックが使えそうです。
例文1
You have a point. If I look at it from your perspective, it would be time-consuming to check all the documents manually one by one.
あなたの言うことも一理あると思います。あなたの立場からみれば、すべての書類を一つずつ手作業で確認するのは時間の無駄ですよね。
同意・共感しているポイントを述べる
I think you’re right in a sense that + 同意している内容.「~という点についてはその通りだと思います」
in a sense that ~は「~という点において」という便利なフレーズです。
「あなたの言うこともわかりますよ」と言った後はこのように、何に対して同意しているのかを述べることがよくあります。
とはいえ、一から言うことを考えて英文を組み立てる必要はありません。一番簡単な方法は「相手の言ったことを繰り返すオウム返し」です。言い換えたり要約してもOKですが、相手が言ったことで共感できる部分をそのままthat以下に当てはめるだけで構いません。
自分の主張・反対意見を切り出すときに使える英語表現
上記のように、相手の意見を一度受け止めたり譲歩を示したりしたあとは、きちんと自分の意見も主張しましょう。
「私は反対です」とやんわり言う英語表現
… but I have to say I disagree with you on this.
… but I respectfully disagree. / … but I would disagree. 「私は反対意見を持っています」
ポイントは前置きとして、上で紹介したような相手の意見を肯定する内容を述べて、それから反対意見を持っていることを示します。I have to sayやrespectfully、wouldを加えることで、反対という衝撃を和らげる効果があります。
「私は違う考えを持っています」という英語表現
I actually don’t see it that way. / That’s not the way I see it. 「私はそうは考えていません」
I see it (slightly) in a different way. 「私は(ちょっと)違う見方をしています」
Wayには「方法」という意味があり、seeと合わせて使うことで「見方」という意味になり、相手と違う見方をしている、と言って意見が違うことを示しています。さらに上の表現ではactuallyやslightlyを付け加えてやんわりしたニュアンスを出しています。
反対の代わりに代替案を出す英語表現
真っ向から反対を伝えるのではなく、代替案を提示することで会話をより建設的な方向に進める方法もあります。
I would suggest ~ instead.「代わりに~を提案します」
How about ~?「~はどうですか?」
My suggestion is ~.「私の提案は~です」
Could we do ~ instead?「代わりに~するのはどうでしょうか」
反対意見を伝えたあとにこれらのフレーズを続けると、「ただ反対しているだけ」ではなく「解決策を一緒に考えている」という前向きな印象を与えられます。
例文1
I understand your concern about the timeline. Could we do a phased rollout instead? That way we can still meet the deadline for the first stage.
スケジュールについてのご懸念はわかります。代わりに段階的なリリースにするのはいかがでしょうか?そうすれば第一段階の締め切りには間に合わせられます。
ビジネスの会話を穏便に締めくくる英語表現
課題や未定のことが残っていたとしても、その日に合意できたことや次のアクションを振り返ることで、議論をうまくまとめられるとスムーズに会議が締めくくれます。
「…については合意できたと思います」という英語表現
I think we’ve agreed on …/that …
I think we are on the same page regarding/about … 「…については合意できましたね」
※onの後は名詞、that節のあとは文章が続きますが、regardingとaboutのあとは名詞が続きます。
※be on the same pageは「共通の認識を持っている」という、ビジネスで頻出の英語表現です。
「意見の食い違いもあるけど先へ進みましょう」といいたいときに使える英語表現
We haven’t agreed on…, but let’s move on. 「…についてはまだ合意してませんが、先へ進みましょう」
I think we are going to have to agree to disagree. 「意見が合わないのも仕方ないですね(受け入れましょう)」
「一旦持ち帰りましょう」といいたいときに使える英語表現
すぐに結論が出ない議題は、無理にその場で決めず一旦保留にするのも有効な選択肢です。
Let’s take this back and discuss it further.「一旦持ち帰って、また話し合いましょう」
Let’s circle back on this next time.「これについては次回改めて話しましょう」
Can we revisit this at our next meeting?「次回のミーティングで改めて話し合えますか?」
Let’s park this for now.「これは一旦保留にしておきましょう」(*park = 一時的に保留にする、脇に置いておく)
例文1
I don’t think we’ll reach an agreement today. Let’s park this for now and revisit it once we have more data.
今日は合意に至らなそうですね。一旦これは保留にして、もっとデータが揃ってから改めて話しましょう。
おまけ:オーストラリアで働き始めて学んだ考え方
ローカルの会社で働き始めたときに上司から学んだ視点なのですが、
“What’s in it for us?” = 自社や自分たちのビジネスにもメリットはあるのか?
お互いにメリットがあるWin-winの関係でなければいい関係は続けられないから、この視点を忘れるな、とよく上司に言われました。つい、相手のリクエストをとにかくこなそうという考え方になっていた私には新しい考え方でしたが、とても大切だなと思います。
特にオーストラリアでは仕事においてコネクションがとても大切で、取引先にはコネクションがあって信頼できる相手を選ぼうとする傾向があります。そのため、転職しても同じ業界にいる限り、同じ人とずっと長い間仕事での関わりをもつということは珍しくありません。そうして長い間関係が続くからこそ、無理なくお互いのビジネスにとってメリットのある関係を築きたいですよね。
まとめ
ビジネスの交渉では、相手の意見を一度受け止めてから、やんわりと反対意見や代替案を伝えるのがポイントです。うまく合意に至らない場合も、一旦持ち帰る表現を使えば会話を無理なく締めくくれます。ここで紹介したフレーズを少しずつ使いながら、自分の意見を伝える練習をしてみてください。



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