数か月前の話ですが、マーケティング会議で次回のメール配信の内容を話し合っていた時、同僚が
I just don’t wanna do something like “EOFY sale, 50% off”. It’s so vanilla.😑 I wanna do something more eye-catching.
と言いました。*EOFYは年度末のことです。
Vanillaとは、もちろん食べ物の「バニラ」の意味がありますが、ここではその意味では使われていません。
同僚は、「EOFYセール、50%オフ」とするのは「vanilla」で、なにかもっとeye-catching(目を引くような)なことがしたいと言っています。
ちなみに、EOFYとはEnd of Financial Yearの略で、「年度末」のことを言います。
(「イーオーエフワイ」と発音されることもありますが、読むときは「End of Financial Year」と言われることが多いです。)
オーストラリアでは6月が会計年度の締めの月で、この時期が近づくと、至る所でEOFYセールをやっています。
EOFYと書いたメルマガもたくさん来ますし、ショッピングセンターでは店頭にEOFYのバナーがたくさん並びます。Brack FridayやBoxing Dayと並ぶ、大規模なセールシーズンです。
さて、上で紹介した同僚の発言に戻ると、「年度末のセール、50%オフ」なんて広告はvanillaだそうです。
どういう意味でしょうか。
英英辞書でvanillaの意味を調べてみると、
vanilla:
(slang) ordinary or conventional (Collins Dictionary)
(also plain-vanilla) plain, ordinary, or uninteresting (Longman Dictionary)
とあります。
つまり、vanillaはスラングとしても使われ、「ありふれてつまらない、味気のない」という形容詞になります。
日本語と異なり、英語ではヴァニラ(/vəˈnɪlə/)と、「ニ」にアクセントがありますので気を付けましょう。
バニラ味がありふれてつまらないのでしょうか…バニラ味は好きですが、はわからなくもありません(笑)
vanilla:
(BUSINESS ENGLISH) used to describe a basic product or service with no special features
とあり、ビジネスの場面でもvanillaが使われ、大して特徴のない製品やサービスのことを指します。
最初に紹介した同僚の発言は、マーケティングメールで、「年度末セール、50%オフ」と打ち出すのは面白みがないから、もっと目を引くようなことをしたい、ということですね。
vanillaはビジネスシーンでも日常会話でも非常によく使われるスラングです。
使い方も決して難しくはないのでぜひ使ってみてください。
最後に、使い方やニュアンスの参考までに、スラングとしてのvanillaを使った例文を紹介します。
【例文】
His presentation was too vanilla. I wanted some more excitement to it.
彼のプレゼンはありきたりすぎた。何かもっとわくわくする要素が欲しかったな。
I’m looking for a new job. This current job is too much of routine work and feels vanilla.
新しい仕事を探してるの。今の仕事はルーティーンの仕事が多くって退屈。
I thought the movie was a bit vanilla; it didn’t really offer anything new.
その映画はちょっと退屈だと思った。大して何も新しいことなんてなかったし。
I want to add some flavor to my wardrobe; it’s been too vanilla lately.
手持ちの服に何かスパイスが欲しいなぁ、最近(のスタイルは)平凡すぎる。
He seemed like a nice person, but I feel he might be a bit too vanilla to be honest.
良い人っぽかったけど、正直私的にはちょっと面白みが足りないかな。
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